作業療法について
~ ともに歩む ~
作業療法(OT:Occupational Therapy)とは、病気や障がいがあっても、自分らしさを取り戻すための「こころとからだのリハビリテーション」のことです。
当院は入院中の方やデイケア利用の方々の心身の回復に向けて、作業療法を行っています。
また、地域支援活動の一環として、近隣の行政機関と協力し、地域サロンなどでの介護予防事業やフレイル予防事業、認知症啓発活動に積極的に取り組んでいます。
精神科作業療法とは
作業療法士が中心となり、精神疾患や認知症状等で生活のしづらさを抱える方々に対して、生活に関連した様々な活動(作業)を用いながら精神的・社会的回復を図っていく「こころとからだのリハビリテーション」で、精神科の治療の一つです。
作業活動を通じて、病状の安定や心身機能の維持・向上を目指し、皆様がより「自分らしい生活」を取り戻していく支援を行っています。
作業療法の目的
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- 1. 症状の安定に向けて
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- 楽しむ活動を通して、気分転換を図る
- 楽しむ活動を通して、気分転換を図る
- 作業に集中できることで、幻覚妄想などの症状からの開放や軽減が図れる
- 安心できる居場所作り
- 自身の回復など
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- 2. 対人関係作りに向けて
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- 相手に上手に気持ちや言葉を伝えるための練習
- 気持ちを共有しあえる仲間作り
- 社会性の向上
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- 3. 日常生活の質の向上、社会復帰にむけて
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- 生活リズムを整える
- 体力の向上、活動性の維持・改善
- 余暇の楽しみの提供
- ADLの維持、家事能力などの向上
プログラム紹介(精神科病棟)例
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
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AM | 映画鑑賞 | カラオケ | 元気会 | 病棟内OT | カラオケ | 何でもクラブ |
PM | 何でもクラブ | 何でもクラブ | 何でもクラブ | 映画鑑賞 | 何でもクラブ | 何でもクラブ |
精神科作業療法は、月曜日~土曜日、場所は病棟・OT棟・院外などで行っています。
時間:午前9:30~11:30、午後13:30~15:30(各2時間)
活動紹介
各病棟、患者様に合わせて様々な活動を行っています、主な活動をご紹介します。
何でもクラブ
塗り絵や手工芸などの創作活動に取り組まれたり、計算や脳トレなどの頭の体操にチャレンジをしたり、小グループでトランプや貼り絵作成を行うなど各々様々な作業に取り組んでいます。作品が出来上がると、達成感や満足感につながり自信の回復や意欲が持てるようになります。
元気会
高齢者の方を中心にグループで昔のうたや季節のうたをうたいながら、昔のことを思い出し懐かしんだりと話題が広がります。体操やリアリティオリエンテーションも取り入れています。
レクリエーション
グループで風船バレーやボーリングなどのゲームを楽しむことにより気分をリラックスさせ、他者と楽しく交わることから、所属感の充足や対人関係能力の向上、気分の発散などを図ります。
カラオケ
人前で好きな歌を披露することにより、ストレスの発散や自己を表現できる場となり、また皆様から賞賛されることで、自信の回復や心身の機能回復につながります。
映画鑑賞
昔の映画や流行の映画を、大きなスクリーンで映画館に行ったような体験をしていただきながら鑑賞します。往年の映画スターに昔を懐かしんだり、迫力のある映像に感動するなど、楽しみとしての活動の提供を行っています。
季節の行事
新年会や抽選会、節分祭や夏祭り、バスハイクなど季節の行事を、病棟スタッフとともに企画して行っています。病院内外で季節を感じる体験や、皆様の楽しみになるような活動を提供しています。
認知症高齢者の方への作業療法
病棟のスタッフと協力して、患者様がその人らしく過ごしていただけるように、こころとからだの両面からアプローチしていきます。
~いきいきとその人らしく~
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- 主な目的
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- 残存機能の維持(元気に歩く力や生活に必要なことは自分でなるべくできるように)
- 認知機能を高める
- 行動・心理症状の軽減(気持ちの安定、穏やかな気持ちでいられるように)
- 生活リズムの維持(しっかりとした睡眠と気持ちの良い朝を)
- 廃用予防(褥瘡予防・寝たきり予防に)
- レスパイトケアとして
- 環境調整
認知症病棟活動内容
楽しみを持って、生活を豊かに。
役割を持ってイキイキと。
こころとからだの元気のお手伝いをします。
からだのリハビリテーションが必要な方を対象に行っています。